店長story 19 《新年》

更新日:2019.11.17

〇前回までの店長story 18はこちら

2013年1月

年が明けて、新しい一年が
スタートしました。
山にあった事務所は
下の海沿いに持ってきました。

お局様とわたし、
あと、一人だけ残ってくれた
正社員のおじさん。

おじさん・・・
髭づら+強面+でも字は達筆。。。(-“-)

う~ん、なんか濃いっす。
目の前にこの二人。

狭い事務所の為
3人のデスク近過ぎだしっ。

正月早々、
重たい空気の中スタートです!!

同じ建物内にある加工場では
昆布巻きの試作品作りをやりました。

一本まんま入れた昆布巻きではなく
一口サイズにスライスした
昆布巻きを作りました。

これなら食べやすく、
他では見かけない商品
なのでいけそうです。

内容量も5枚入れの
少量タイプにしました。

残った従業員4名にお願いして
作ってもらいました。

これで売れたら、
経費を払いながらでも
会社を回していけるかも。

ほんの小さい希望を
抱いたりしていました。

でも、途中であることに
気づいたんです。

・・・そうだ、
うち営業マンいないんだ。

これ、誰が売りに歩くんだ?

目の前には、
事務一筋のお局様。

もう一人の・・・・
おじさ…nn 虎o…

いやいやいや、
無理!無理!無理!

や〇ざと間違われて
客が逃げるわっ。

父や主人は魚の買付しか
やってきてないので
今更営業マンは、、、
無理だな。

メーカーとして
致命傷。。。( ;∀;)

商品の規格書を作って
取引先を回ったり商談会や
催事に出たりするスーツを着た
営業マンがいなかったんです。

作ったはいいが、売れない。
今までも長年昆布巻きを
作ってきたので味付けの良さや
昆布の柔らかさなど定評があるのに。

作ることは簡単にできても
その先の「売る」という事に関しては
全然できていませんでした。

とりあえず、片っ端から
取引先へ電話して、サンプルを
送ったりしましたが、
取り扱ってくれたのは
たった1社だけでした。

現実はこんなものか。
下の加工場で作っていた松前漬けや
イカの沖漬け、酢いか等は
原料が買えず結局作れません。

冷凍庫に残っていた在庫を
少しづつ売っていきました。

がごめ昆布しょうゆは
まだ在庫がありました。

でも、売るものが、売れるものが、
だんだんとなくなっていきます。

昆布と漁業の町
南かやべで出来ることはなにか。
焦る気持ちの中、
必死に考えていました。

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次回の「店長story 20」
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辛いことも多かったですが、
自分の人生の舵取りをする為に
必要な経験をたくさんしたと思います。

この店長STORYは
昔の暗い話ばかりが続きますが

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たまえ店長

能戸たまえ(店長)です。 昆布の魅力にハマり、美味しくて体に良い昆布を広める活動に人生を捧げる。 趣味:旅行、水泳、ピアノ、散歩  四姉妹の母

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