店長story 10《四女》
〇前回までの店長story 9はこちら
精神的疲労で血圧が
ものすごい数値まで
上がった父。
しばらくは自宅養生を
続けていましたが、
一向に回復する気配もなかった為
入院することになりました。
そんな中、
四女が1歳を迎えました。
今まで上3人の子ども達の
1歳の誕生日には
一生餅を背負わせて
お祝いをしていました。
お腹と背中に
約1㎏ずつのお餅を
専用の袋に入れて
歩かせますが、
大抵の子どもは
バランスを取れず
その場でストンと
おしりをついてしまいます。
上の三人の子も
歩けても1,2歩でした。
しかし、四女は違いました。
まるで、2㎏のお餅なんて
背負っていないように
スタスタと歩いたんです!
やせ型でひょろひょろなので
無理と思っていたので、
なおさら驚きでした。
病室でそんな孫の姿を見て、
父は喜びました。
父が入院している間に、
親族である専務が
会社を辞めました。
逃げたと言う表現が
正しいです。
誰一人、
「○○しよう!!」と
先頭切って会社の舵取りを
する人がいません。
みんな、責任取らずに
逃げるんだなぁ。
辛い局面を直視出来ない。
自分たちで作って
しまった現状なのに。
またある日、
札幌の弁護士から
預り金として〇〇〇〇円を
持ってくるように言われました。
すごい大金です。
送金は出来ないので、
自分たちで運ぶことに
なりました。
体調が回復した父と
主人の三人で、電車に乗って
札幌へ向かいました。
アホな私たちは、
その時なんでそんな大金を
預けなくてはならないのか
わかりませんでした。
まあ、弁護士の言いなりです。
雪の降り始めた札幌の夜道を
三人で歩きました。
なんか、ふわふわと、
地に足のついていないような、
この先どうなっていくのか
わからない自分の境遇を
その時、初めて怖いと思いました。
自分は逃げない。
会社から、
南かやべから
逃げない。
そうやって、
気持ちを奮い立たせたり。
でも、どうすればいいんだろうと、
不安と恐怖で頭の中が一杯でした。
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次回の「店長story 11」
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辛いことも多かったですが、
自分の人生の舵取りをする為に
必要な経験をたくさんしたと思います。
この店長STORYは
昔の暗い話ばかりが続きますが
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