50年前、菅さんに恋をしたある漁師の物語 2

更新日:2020.11.29

〇前回までのストーリー

50年前、菅さんに恋をしたある漁師の物語 1

昭和40年(西暦1965年)、

初めて恋に落ちた忠男は、
その日の夜は何も手につかず
ご飯も何を食べたかはわからないほどでした。

次の日、早速近所の幼馴染のところへ行き
その女性の話をしました。

幼馴染とは、そう、私の義父(=守) です。

守 「おう、知ってるで!東北から来た先生だべ!?」

忠男 「んだ。オラ、その人のごと好きになっちまった・・・」

守 「まさがよ!?ほんどがぁ??(ニヤリ)」

忠男 「うそでねぇ!ほんどだぁ。」

守 「なに、しゃべったのよ?」

忠男 「なんもしゃべってね、たんだ魚買ってもらっただけだ」

守 「そんだげで、なして好きになんのよ?(ニヤニヤ)」

忠男 「めんけぇからだべや!」

守 「まさがよ!」

終始、守はニヤニヤしながら
忠男の話を面白がって聞いていました。

数日後、守は一緒に魚売りに行くことにしました。

人懐っこい守は先生にあれこれ魚のさばき方や
美味しい食べ方を教えてやりました。

少しでも長く先生と忠男が一緒にいられるように。

守はあることないことしゃべり続けました。。。

その帰り道、

忠男 「おめぇ、しゃべりすぎだ💢」

守 「なしてよ?」

忠男 「おらの話す隙、ながったべや」

守 「なに、おめぇ、なんもしゃべんねぇから

おら一生懸命しゃべったべや」

忠男 「おめぇばっかり楽しそうにしゃべって・・・」

忠男、焼きもちでした。

でも、先生のかわいい顔を見られて今日も幸せでした。
そんな小さな幸せの日々が続いていたある日、

「にぃちゃん、なにやってんだよ!?💢」

忠男の妹(=さと子)が怒った顔で
家に戻った忠男に詰め寄りました。

さと子「菅先生に、ただで魚やってんべ!!!
わし、先生から聞いだど!父さんに怒られっからな!」

・・・ や、やべぇ ・・・。

さと子は菅先生が働いている尾札部中学校の生徒でした。
忠男、恋と商売をまぜこぜにしてはいけません。

さと子「ったくっ!!あほでねがぁ!!」

(このお話は9月に近所の漁師のおじさんから
聞いたおじさん自身の昔ばなしです。
今日の話は義父にも聞いた内容も入れました(*^-^)

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次回(最終回)のストーリー

50年前、菅さんに恋をしたある漁師の物語 3

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たまえ店長

能戸たまえ(店長)です。 昆布の魅力にハマり、美味しくて体に良い昆布を広める活動に人生を捧げる。 趣味:旅行、水泳、ピアノ、散歩  四姉妹の母

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