店長STORY45《社長》
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2014年
がごめ昆布しょうゆやポン酢は道内にある醸造元に昆布を送り、オリジナルレシピで製造をしています。
会社(能戸フーズ)を作る前に、担当営業マンに独立して販売していくことを伝える為、製造元へ向かいました。
今までは地元の水産加工会社の名前でしたが、これから実績がまだない新しい会社と取引をしてもらうお願いの為、打ち切られるのではないかと不安でした。
応接間に通され、経緯を話すと最初驚かれていました。
しかし、すんなりと「今まで1年間の実績だと大丈夫でしょう!」という事で継続してもらえることになりました。
その時からその方は私を「能戸さん」ではなく「能戸社長」と呼び始めました。
敬意を持った口調で、呼びかけをしてくれるのです。私よりも年上の男性です。
(店長STORY35で醤油とその方を紹介)
全然社長らしくない自分がすごく恥ずかしいと思いました。
「全然そんなんじゃないんです~」って言いたい気分ですが、そんなこと言ったら責任逃れするアホな女だと思い、自分をいつも制していました。
何もできてないし、経営の事何も知らないし、売上も微々たるものだし。
自分に合っていない肩書で呼ばれるのはプレッシャーでした。
でも、毎回会うたびに社長と呼んでくれ、そう呼ぶことで私を「社長らしく」育ててくれていました。
また、スタッフ女性も「たまえちゃん」から「社長」と呼び始めました。
ローズ先生との面談でも、「社長なんだから、それくらい考えないとだめでしょ!」
と毎回叱咤されました。
(店長STORY44で紹介)
起業するだけの勢いがあるが、中身がついてきていない。
会社を作ってしまった以上社長になるのは当たり前なので、その役割に身を置くことで自分の中で「できない自分」を切り捨て「「できる自分」を増やしていくしかありません。
成長するために学び、経験を積むことは、会社を成長させることに繋がります。
自分次第で継続していける会社か、すぐに潰れる会社か決まります。
その頃、尾札部支所から昆布を仕入れました。
スタッフさんが「社長、これじゃだめだ!」
中を確認すると、昆布がバラバラに割れていました。
「これじゃ、昆布商品作れないべさ!!!」
スタッフさん、怒っています💢
ちゃんとした昆布を再度仕入れなければなりません。
また今後もこのような昆布を納品しないようにも伝える必要があります。
「文句言いに行かなければ、尾札部支所へ!」
でも、その昆布製品課の責任者、すごく苦手・・・涙
絶対バトルになりそう。言い争いは嫌いです。
穏便に済ませたいけど、そうもいかない。
私は腹を決めて、その日のうちにスタッフさんと一緒に軽トラの荷台に昆布を乗せ、走り出しました。
次回へ続く。
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