店長STORY46《社長~続き》

更新日:2023.05.17

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2014年 


「これじゃ、昆布商品作れないべさ!!!」

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仕入れた昆布のほとんどが割れていました。

原因は組合で結束バンドをかける際に、
きつすぎた為でした。

バリバリに割れた昆布では
昆布商品を作ることはできません。

私と女性スタッフは軽トラで
尾札部支所昆布製品課へ向かいました。


責任者を呼び、荷台の昆布を見せました。

「仕入れた昆布、全部割れていました。
  これだと商品化できないんですよね。」


「んだら、もう、おたくさ、売んねぇど。」

ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと~!

もう、沸騰しちゃってるじゃないですか。汗

決断早すぎるでしょ!

ったく、浜のおどこは。

予想通りの展開です。汗汗汗

「それ、返してもらっていんだど!!
おれらは、おたくさ売る義務もねぇし!!」


・・・

・・・・ピッキーン💢💢💢💢💢

「ふざけんなーーー。

ちゃんと中身見てから出荷しろーーー!

まえ、責任者だろ!ちゃんと対応しろーーー!!!」

ムキーーーーー💢💢💢💢💢

・・・って。

無表情のまま、

心の中のキレた別人格の男が

叫び終わるのを待ちました。

心を落ち着かせて、

責任者をガン見しているスタッフの腕を握り、

「いや、これはこのまま
   使わせてください。ニコ♡」

「こうゆうのって、
  訳アリ商品で売れるんですよ♪ ニコ♡」

「次回買わせてもらう時は、うちの分だけ、
  結束バンドかけなくていいです!

そのままでもらえれば、
  うちも作業が楽になるし♪。」

喧嘩上等で身構えていた責任者は
私の対応に拍子抜けし、

「おう、わがった。いいんだな。。了解。。。」

「じゃあ、また、買いに来るんで♪
  ヨロシクオネガイシマ~ス!」


軽トラを走らせながらの帰り道、

「社長、あれでいい。

社長、負けるんじゃないよ!
  これからも頑張んなさい。」( `―´)ノ

「・・・うん。」(-“-)

そう、一緒に付いて来てくれた
60歳の女性スタッフに鼓舞されました。

右手の海は穏やかでいつものカモメたちが
気持ちよさそうに風に乗っていました。

悠々、空たかく。

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たまえ店長

能戸たまえ(店長)です。 昆布の魅力にハマり、美味しくて体に良い昆布を広める活動に人生を捧げる。 趣味:旅行、水泳、ピアノ、散歩  四姉妹の母

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