店長STORY48《経理》
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経理の仕事は得意な人に任せた方がいい。
という事で私は自分でやるのをあきらめ経理ができる人を探すことにしました。
それから毎日、「経理担当者と一緒に働く自分」をイメージしました。
ただ、函館東部の漁師町に簿記の知識があって、すぐ働けるような人がいるだろうかという疑問がありました。
町民のほとんどが漁業を営む漁師さんと一緒に働く奥さん。
町は、水産加工会社が数件あるだけであとは山と海に挟まれた一本道に家が並ぶ、そんな田舎です。
年中漁業、昆布漁に忙しいこの町に、外で働く時間のある人がいるだろうか。
それでも、出会いは必ずあると信じて、心の中で毎日念じながら溜まっていく書類を気にすることなく働き続けました。
「経理、経理、経理、経理の人、必ず来る。」
周りにも声がけをしたおかげでそれから数週間後に経理ができる女性を紹介してもらえることになりました。
よし、来たっ!
その女性は高校時代に簿記を学び、卒業後は会計事務所で働いていたそうです。
理想的♡
実際面接してみると、整理整頓も好きと言います。
最高です♡♡
忙しいのを理由に整理整頓を後回しにしていたので、そこもカバーしてもらえるのは大変ありがたい。
書類が整然と並ぶ事務所で、パッと言うと、サッと書類が出てくる。
最高です!!!
しかも夏の昆布漁の時期も休むことなく年中働いてくれるとのこと。
もう言う事ないじゃない~!♡♡♡
会計事務所は20代前半まで働いていてその後、出産子育てをしていたそうです。
聞いた時は、「結構前の話だね。」と思いましたが、改めて年齢を聞くと私の10歳年下なのでちょっと前迄の話でした(^^;
自分と同じ年で考えるとダメですね(笑)
「子どもが3人いまして、
下の子は風邪ひきやすくて・・・
お休みいただくことも多いかも・・・、
それでも大丈夫でしょうか?」
ぜんぜんOKです。
小さい子どもがいたら、働きにくいのは自分も身をもって知っているので、仕事と子育てのバランスは自分なりにとりながら、やってもらえれば良いと思いました。
そして、いざ初出勤の日、
・・・子どもが熱を出し休みました(^^;
小さな子はお母さんの目の動きや声のトーンからたくさんの情報をキャッチして、自分の態度や言葉を選んで表現します。
明日から外で働く。ちゃんとできるかな。
そんな親の緊張感が子どもに伝わり、子どもを不安にさせ熱や胃腸炎を起こしたりします。
お母さん、どこに行くの?そばにいてほしい。そんな不安な気持ちを言葉ではなく体調で表す。と、子育てをしてきた私なりの見解ですが。
実際、その後昆布村で働いてくれる数名の女性も初日や働いてすぐ、小さい子が熱を出して欠勤したりしました。
毎日一緒にいたお母さんが明日からいなくなってしまうという不安な気持ちを幼い子に持たせてしまいました。
私は一緒に長く働いてもらう為に子ども優先でフレキシブルな職場環境にしようと決めました。
仕事中に学校から電話が来て、お迎えが必要になった場合は途中で抜けてもOK。
また急遽病院に連れていく場合は即退社もOKにしました。
従業員の前に母親であることを尊重できるようにしたいと思いました。
その頃の私は小さい子どもを三人育てながら昆布村で働いてくれる彼女が頼りでした。
2014年、新しい会社にしてから、初めて毎日一緒に働く事務員を雇うことができました。商品作りをしてくれる女性はすでにいましたが、毎日ではなかったので。
自分だけではなく一緒に働く仲間を持つことの責任と喜びを感じました。
長く働いてもらえる会社にしていきたいと思いました。
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